ギター初心者が知っておくべき音の高さを変える仕組み【研究者と学ぶ音楽理論 #2】

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こんにちは、みっちゃんです。

本業の傍ら、マイペースにブログで情報発信しています。

ギターに触れ始めた方
ギターに触れ始めた方

ピアノをやっていたけど、最近ギターを買ってみた。弦を指で押さえて音を出す楽器だと思うけど、なぜ○と○と○を押さえたら、その音が出るのか分からない。ギターの基本を簡単に教えて欲しい。


この記事を書いている私は、10年以上、プログラミングを駆使して、世界中に散らばっているビッグデータを分析する仕事をしています。

それと同時に、幼少期から、ピアノやギターに触れてきました。


最近では、外出するのを自粛して、家に滞在したままできる「楽器を使った音楽」を新たな趣味にする方も多くなっていると思います。

そんな方が、音楽の奥深さ、不思議さに触れながら、充実した生活を送れるように、簡単に音楽の理論について紹介したいと思います。


今回の記事は、ギターで音が鳴る基本を知りたい!

そんな風に考えている方に。

ギターは平面的に音の高さを変えることができる楽器

まず、皆さん馴染みのあるピアノの鍵盤を見てみます。

ご存知の通り、ピアノは、白い鍵盤(白鍵)と黒い鍵盤(黒鍵)からなり、左から右に向けて、音が順番に高くなるように設計されています。

次に、ギターの “指板” を見てみます。

ギターは、太さの違う6つの弦からなり、細い弦を使うほど、音が高くなります。

それだけではなく、指で弦を押さえることで弦の長さを短くすることにより、音を高くすることができます。

もしかしたら、中学校や高校のときに、「弦を短くすると高い音がでる」「弦を太くすると低い音がでる」ということを習ったことがある方もいるかもしれません。

また、それぞれの弦は、弦を押さえない(開放した)状態で音を鳴らした時に、決まった音が鳴るように演奏前にチューニングします。

ピアノが「左から右へ」と直線的に音の高さを上げていく楽器である一方で、ギターは「(指板を上からみた時に)左下から右上へ」と平面的に音の高さを上げていく楽器です。

みっちゃん
みっちゃん

つまり、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」を鳴らしたければ、1本の弦があれば十分ということです。ただ、指板を押さえる手(右利きであれば左手)を左右に大きく移動させなければいけません。左右の移動を減らすために、上下に移動させることで「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」が鳴らせるようになっているわけです。

ギターのフレットを知れば、音の開きを自由に変えられる

音と音の間には、「全音」「半音」と呼ばれる音の開きがあります。

「全音」と「半音」の意味

全音:1つ飛ばしの音の開き(ドとレ、レとミ、ファとソ、ソとラ、ラとシ、など)
半音:隣の音の開き(ミとファ、シとド、など)

例えば、ピアノを例にして図に示してみると、以下のような関係が成り立ちます。

ピアノでは、白い鍵盤(白鍵)と黒い鍵盤(黒鍵)があるので、「”ド” の半音上は “レ”」と誤解してしまう方が多発してしまいます(正解は “ド# / レ♭” です)。

その点、ギターでは、ピアノより、音の開きを理解するのが簡単です。

なぜなら、フレットを1つ隣に動かすことで、半音の上下を実現できるからです。

例えば、一番細い1弦を、弦を押さえない(開放した)状態で音を鳴らすと “E” の音、つまり “ミ” の音が鳴ります。

“ミ” から半音高い音を鳴らしたい場合には、1弦1フレットを押さえて1弦を鳴らします。

すると、”F” の音、つまり “ファ” の音が鳴ります。

同じように、1弦3フレットを押さえて1弦を鳴らすと、”F” の音から全音高い音である “G” の音、つまり “ソ” の音が鳴ります。

面白いですよね。

みっちゃん
みっちゃん

例えば、ハ長調の音階である「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」を鳴らしたければ、”ハ” の音、つまり “ド” の音を見つけて、長調のパターン(全全半全全全半)にそってフレットを動かしていけばいいわけです。


ギターでは、同じ高さの同じ音を、押さえる場所を変えることで鳴らすことができる

ギターはピアノとは違って、平面的に音を変えることができます。

ピアノであれば、同じ高さの同じ音は、1つの鍵盤からしか鳴らすことができません。

しかし、ギターであれば、同じ高さの同じ音を複数の場所から鳴らすことができます。

ギターで鳴らすことができる一番低い音は、6弦を押さえない(開放した)状態で6弦を弾いたときにでる “E” の音です。

“E” の音から半音高い音が “F” の音、さらに全音高い音が “G” の音、さらに全音高い音が “A” の音、になります。

この “A” の音は、5弦を押さえない(開放した)状態で5弦を弾いたときにでる “A” の音と、全く同じです。


みっちゃん
みっちゃん

この関係が理解できれば、1本の弦をチューニングすることができれば、その弦を頼りにすべての弦をチューニングすることができます。

有名なコードが何の音を出しているのか理解する

ギターを始めたばかりの方であれば、有名なコードを指で押さえて、音を鳴らす、ということに馴染みがあると思います。

ここでは、いくつか有名なコードを取り上げて、どのような音を鳴らしているのか、考えてみます。

C Major

C Major コードは、超有名なコードの一つです。

“○” 記号は弦を押さえない状態で鳴らす開放弦、”×” 記号は鳴らさない弦を意味します。

鳴らす音を、低い音から並べてみると、「C・E・G・C・E」つまり「ド・ミ・ソ・ド・ミ」の音です。

C Major コードという名前から判別できますが、最も低い音が “C” の音になるようにします(ルート音)。

6弦の “E” の音を鳴らすと最も低い音が “E” になってしまうので、6弦は使いません(弾いてしまっても変なハーモニーにはなりません)。

F Major

F Major コードは、初心者にとって最難関のコードの一つです。

なぜなら、押さえる必要がある箇所が6個あって、5本の指で押さえるのが大変だからです。

鳴らす音を、低い音から並べてみると、「F・C・F・A・C・F」つまり「ファ・ド・ファ・ラ・ド・ファ」の音です。

E Major

ギターのフレットを考えて、コード自体を半音/全音、移動させることができます。

E Major コードは、F Major コードの半音下げる、つまり、F Major コードの形をそのまま平行移動すればOKです。

鳴らす音を、低い音から並べてみると、「E・B・E・G#・B・E」つまり「ミ・シ・ミ・ソ#・シ・ミ」の音です。


ということで、ギターがどうやって違う高さの音を鳴らしているのか、その仕組みを紹介しました。

是非、お手元のギターを鳴らして、確かめてみてください。

音楽の奥深さ、不思議さ、もしくは、単純さに触れる機会になれば、うれしいです。

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